キャディの仕事内容ってどんなもの?メリット・デメリットも徹底解剖!
キャディの仕事と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
「元々ゴルフが好きな人が就く仕事」
「キャディバックずっと担ぐきつい仕事」
などなど漠然としたイメージはあるものの、具体的な仕事内容はちょっと分かりずらいですよね。
キャディの仕事は非常に専門性が求められる仕事です。でも、9割以上のキャディがゴルフ経験がなく入社しているのだとか。未経験の方が採用される理由は、しっかりした研修制度があるからなのだそうです。
そこでこの記事では、キャディの仕事内容についてご紹介。どんな人がキャディに向いているのかや、入社後はどんな研修を受けるのかなど、細かくご説明します。
キャディとは?
そもそもキャディとはゴルフ場とってどんな存在なのでしょうか?
快適なゴルフプレーを支えるパートナー
キャディを一言で説明すると、ゴルフコースの道先案内人。バンカーや池の位置を説明したりグリーンの状況をお客様に説明するのもキャディの仕事です。
さらにゴルフクラブの運搬など、お客様がスムーズにゴルフをプレイできるようケアするのも大切な業務です。言わば快適なゴルフプレーを支えるパートナーと言えるでしょう。
そんなキャディにも、いくつか種類があります。
キャディの種類
ハウスキャディ
派遣キャディ
プロキャディ
一つずつ見ていきましょう。
ハウスキャディ
ハウスキャディとはゴルフ場に雇用され、そのコース専属で働くキャディのこと。同じコースを担当するので、お客様よりもコースの知識が身につくのはもちろん、常連のお客様と仲を深められるメリットもあります。
派遣キャディ
一方派遣キャディはハウスキャディとは異なり、一つのゴルフ場に所属しません。キャディ専門の派遣会社に所属し、依頼があれば各ゴルフ場へ赴くのが派遣キャディの勤務形態です。
様々なゴルフ場に行くので人脈も広げやすいのが魅力です。また、色々なコースを経験することで多角的なゴルフの知識が身につくのがメリットと言えるでしょう。
ただし閑散期は仕事が減少したり、大雨でゴルフが中止になったりなど、仕事の依頼が安定しないというデメリットもあります。
プロキャディ
プロのゴルフ大会に出るプレイヤーをサポートするのがプロキャディです。一人のプロゴルフ選手と専属契約する場合や、大会ごとに異なる選手と契約する場合があります。
一人のプロゴルフ選手と契約する場合は、国内外のツアーに帯同することも。大会の勝敗を左右する大きな重役を担いますが、晴れて選手が良い結果を残せた時の達成感は格別なのだそうです。また、選手が好成績だと報酬も上がるので、大きなメリットと言えるでしょう。
キャディのメインの仕事内容
キャディの仕事は大きく分けて
スタート前の準備
ラウンド中の業務
ラウンド後の業務
の3つに分かれます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
①スタート前の準備
担当するお客様が気分よくプレーできるかは、スタート前の準備にかかっています。
まずお客様のゴルフスタート時刻に応じて出勤したら、乗用カートと備品を準備します。そしてスタート時刻30分前になったら、お客様の氏名が書かれた帳票を受け取り、担当するプレイヤーのキャディバックをカートに詰め込みます。時には同じ苗字のプレイヤーもいるので、キャディバックの積み間違いに注意しなければなりません。
キャディバックをカートに詰め込んだら、お客様のゴルフクラブを一本づつチェックし、帳票に記帳します。プレー中に適切なゴルフクラブを手渡さなければならないので、全てのゴルフクラブの特徴をメモしなければ必要があります。
スタート時刻にお客様がカートに来たら、お客様にご自身のゴルフクラブをチェックしてもらい確認のサインをもらいます。そしてスタートホールまでお客様をお連れしてから、コースの案内、ローカルルール、注意事項を説明してからプレーがスタートします。
②ラウンド中の業務
ラウンド中はクラブの受け渡しはもちろん、ホールの攻略方法の説明やグリーンまでの距離の案内など多岐に渡る業務を担当します。
ラウンド中の業務リスト
打つべき方向や打つと危ない場所のアドバイス
削れた芝の整備
打ったボール位置の確認
危険なショットの場合は「ファー」と声を出して注意喚起
ゴルフボール磨き
クラブを磨き、クラブ本数の確認
カートで次の場所へお客様を運搬
通常のラウンドでは前半の9ホールと後半の9ホール間に休憩時間があるので、キャディも昼休憩をとります。
③ラウンド終了後の業務
ラウンド後はお客様に挨拶をして、再度クラブの確認をお願いします。そしてクラブを綺麗に清掃し、それぞれのクラブを朝に預かった状態でキャディバックに収納し、クロークまで運びます。
最後にその日使用したカートを清掃した後車庫まで戻し、備品の補充を終えて一日の業務が終了します。
キャディの現状と未来
キャディの需要は安定しているものの、状況は少しずつ変わっているようです。
バブル崩壊後にセルフプレーが浸透
セルフプレーとは、キャディなしでゴルフをプレーするスタイルのこと。そしてセルフプレーを選択できるゴルフ場も増加しています。以前はキャディを帯同させることが義務付けられていましたが、バブル崩壊以降、キャディ不在でのプレーが認められるようになったそうです。
キャディに必要なスキル
かなり専門性が高いキャディという仕事ですが、一体どんなスキルが必要なのでしょうか?
9割以上がゴルフ未経験者
冒頭で述べた通り、約9割の方がゴルフをした経験がなく、キャディとして入社しているのです。
場合によってはカート運転時に普通自動車運転免許が必要となります。しかし現在ではリモコンで操作できるカートも数多く導入されている為、免許の有無もあまり問われません。
またゴルフホールを目で追うため一定度の視力が必要ですが、メガネやコンタクトレンズで視力を補えば問題ないとのことでした。
キャディに向いている人
一方でキャディに向いている人がいるのも事実です。
キャディに向いている人の特徴3つ
体力がある
コミュニケーション能力が高い
的確な対応ができる
一つずつ見ていきましょう。
①体力がある
最近はリモコンで動くカートを導入するゴルフ場が増えてきたので、重たいキャディバックを終始持ち運ばなければならないというケースはほとんど無いそうです。
しかし、お客様にスムーズにプレーを楽しんでもらうために、ゴルフクラブを渡す時は走らなければなりません。そして時にはアップダウンが激しいコースを走り回らなくてはならないことも。
以前よりも業務負荷が減ったとは言え、ある程度の体力は必要と言えるでしょう。
②コミュニケーション能力が高い
キャディはプレーをスムーズに進行することも大事な仕事ですが、プレイヤーの士気を鼓舞することも同様に重要です。
ゴルフ場のお客様は、年齢も立場もそれぞれ異なります。なのでどんなお客様にも適切にコミュニケーションが取れる人が活躍できます。
③的確な対応ができる
プレイヤーに少しでも良いスコアでプレーしてもらうためには、的確な判断と対応が求められます。例えば、ラウンドの状況を冷静に判断し、必要な情報を提供することもキャディの大事な仕事です。
コースに関する知識があることはもちろん、プレイヤーの置かれた状況や心理状態を把握し、適切な対応ができる人が向いていると言えるでしょう。
キャディの給与(年収)
キャディの給与は勤務形態によって異なります。
勤務形態 | 年収 |
プロキャディ | 480万〜1,000万円 |
ハウスキャディ(正社員) | 325万〜387万円 |
ハウスキャディ(派遣社員) ※時給1,263円、1日7.5時間、週3日勤務の場合 | 341万円 |
ハウスキャディ(アルバイト) ※時給1,000円、1日7.5時間、週3日勤務の場合 | 270万円 |
やはりプロキャディともなると年収も高額になります。その理由は選手の成績次第で別途報酬が支給されるからです。
一方で正社員のハウスキャディの年収は平均すると342万円程度。日本の平均年収と比較すると、やや低めと言えます。
派遣のハウスキャディの年収は341万円程度ですが、先述した通り悪天候の際はプレーがキャンセルされたり、閑散期があったりと収入が安定しない側面もあります。
キャディになるには?
キャディになるのに経験はいらないとのことでしたが、いったいどのようなプロセスを踏めばなれるのでしょうか?
学歴や資格は必要なし
先述した通り、キャディになるための資格はなく、性別も学歴も不問の場合がほとんどです。
応募方法
キャディになる方法として、
個々のゴルフ場の募集に応募する
キャディ専門の派遣会社に応募する
の2つがあります。
ゴルフの知識が無くても専門性の高いキャディになれるのは、ゴルフ場でもキャディ専門の派遣会社でも、入社後にしっかりした研修が用意されているからです。
入社後の研修
キャディの研修は大きく分けて3つあります。
研修名 | 研修内容 |
座学 | ゴルフ用語やルールを学ぶ |
打ち手研修 | 社員がお客様役となり、新人がキャディを勤める |
同伴研修 | ベテランキャディと共に実際のお客様を担当する |
まずは座学でゴルフのルールを学ぶ機会があります。高卒で入社する場合は、社会人としてのマナーや挨拶の仕方なども学ぶそうです。
打ち手研修と同伴研修は並行しながら行われるとのこと。打ち手研修で実際の業務の動作を確認し、同伴研修でお客様への接客術を身につけます。
ここまで読むと「自分にもできるのかな?」と不安になるかもしれません。しかし多くの場合、独り立ちするための研修期間は半年程度とやや長め。なので知識も経験も短期間で一気に詰め込むということはなく、じっくり時間をかけて成長できるのです。
キャディのキャリアプロセスの説明
キャディのキャリアは大きく分けると2つです。
キャディ業を極めキャディとして独立する
ゴルフ場内でキャディ以外の部署に異動する
キャディとして独立する場合、キャディ派遣業が生業となります。キャディ派遣会社に登録したり、実績次第では特定の方の専属キャディとなれる可能性もあります。
また、ゴルフ場内で部署異動をする場合、ゴルフ場内で多くの経験を積むことができるため、昇給や管理職への昇進などを狙うことができます。 ※もちろんゴルフ場によりますので実際に面談を受ける際に確認してみましょう。
プロの試合への参加は、可能性は低いですがキャディとして独立する際に役立つ経験と思いますので、参加を狙っている場合は働くゴルフ場の大会履歴についてよく調べましょう。
キャディの魅力
実際のキャディの声を聞くと、以下のような魅力を感じているそうです。
①感謝の言葉を言われる
お客様が楽しくゴルフをプレーできるようサポートするのがキャディの仕事です。お客様が少しでも良いスコアを残せるよう、キャディが親身になってアドバイスする分、スコアアップした時はお客様と喜びを共有できるのが大きなやりがいなのだとか。
帰り際に「あなたのおかげで少ないスコアで回れたよ。今日は1日ありがとう」と言ってもらえると、それまでラウンドを走り回った疲れも忘れるほど嬉しくなるそうです。
また様々なお客様と接することで、高いコミュケーション能力が身に着くのも魅力の一つと言えるでしょう。
②家事や育児と両立できる
キャディは勤務開始時間が早い分、終業時間も早いという特徴があります。なぜなら競技の特性上、ゴルフボールが見えなくなる夕方はプレーができないからです。
家に帰る時間が早い分、家事や育児と両立しやすいのが大きなメリットです。その他にも「夕方の時間を自分の時間に充てられるのが、この仕事の良さ」と語る声もありました。
キャディの辛さ
キャディの仕事には魅力もある一方で、辛い一面があることも事実です。
キャディの辛さ
未経験者はルールをイチから覚える必要あり
夏場や冬場は健康管理が大変
繁忙期がある
大雨の時はプレーが中止になる
一つずつ見ていきましょう。
未経験者はルールをイチから覚える必要あり
キャディはゴルフの経験が全くなくても慣れますが、やはりイチからルールを覚えるのは相当大変なのだそうです。
夏場や冬場は健康管理が大変
涼しい顔でラウンドを回っているように見えるキャディですが、夏場は大汗をかきながら勤務しているそうです。そして冬場は寒さに耐えながら勤務にあたることも。いかなる天候でもお客様がゴルフを楽しめるよう努めるのは簡単ではないようです。
繁忙期がある
また土日祝日にお客様が増えるので、通常より業務量が増加します。季節的には春と秋が繁忙期にあたり、かなり忙しい時期となるそうです。
大雨の時はプレーが中止になる
一方で大雨になった時はプレーは中止になります。つまり仕事がなくなってしまうので、アルバイトや派遣のキャディは収入が安定しないのがデメリットです。
未経験からチャレンジできるキャディという仕事
ここまでキャディの仕事に就くのに、ゴルフの知識は要らないということをご説明しました。その理由は入社後に座学を通してゴルフのルールや用語をイチから学べて、さらに打ち手研修・同伴研修など実践を通した実践型の研修があるからです。最初のうちは慣れないゴルフの知識を覚えるのが大変だったり、ゴルフクラブを持ってゴルフコースを走り回るのに苦労するとのこと。でもゆくゆくはキャディとして一生活躍できるスキルが身につきます。
ゴルフ関連の仕事を探すならゴルフメドレーワークへ
キャディの仕事に、興味が湧いてきたでしょうか?先ほどの章でも述べた通り、スキルがついてキャディとして一通り仕事ができるようになると、お客様から感謝の言葉を言ってもらえることも増えるそうです。
また終業時間が早いので、家事や子育てと両立できるのもメリットの一つ。やりがいも大きく、働きやすいのがゴルフ場のキャディの魅力と言えるでしょう。
キャディの仕事にチャレンジしてみたいと思ったら、ぜひゴルフメドレーワークをご利用ください。